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No.285 - ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲 第1番 [音楽]

No.281~No.283 の記事でショスタコーヴィチの3作品を取り上げました。


ですが、今回はその継続としてショスタコーヴィチの別の作品をとりあげます。ヴァイオリン協奏曲 第1番 イ短調 作品77(1948)です。

実は No.9~No.11で、20世紀に書かれた3曲のヴァイオリン協奏曲について書きました。作曲された年の順に、シベリウス(1903/1905。No.11)、バーバー(1939。No.10)、コルンゴルト(1945。No.9)です。

しかし思うのですが、20世紀のヴァイオリン協奏曲ではショスタコーヴィチの1番が最高傑作でしょう。それどころか、これは個人的な感想ですが、この曲がヴァイオリン協奏曲のベストです。ベートーベン(1806)、メンデルスゾーン(1844)、ブラームス(1878)、チャイコフスキー(1878)の作品が「4大ヴァイオリン協奏曲」などと言われ、またチャイコフスキーを除いて「3大ヴァイオリン協奏曲」との呼び方もあります。しかしこれらは「19世紀のヴァイオリン協奏曲」であり、20世紀まで含めればショスタコーヴィチが一番だと(個人的には)思うのです。

というわけで以下、譜例とともにショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲 第1番を振り返ってみたいと思います。

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ショスタコーヴィチとヴァイオリニストのダヴィッド・オイストラフ、ショスタコーヴィチの息子のマキシム(指揮者)。1973年にリリースされたLPレコードのジャケットがオリジナルである。ショスタコーヴィチはヴァイオリン協奏曲 第1番をオイストラフに献呈した。初演をしたのもオイストラフである。


2つの背景


まず曲の内容に入る前に、この曲を語る上で重要な「政治との確執」と「DSCH音型」について記しておきます。

 政治との確執 

No.282「ショスタコーヴィチ:ムツェンスク郡のマクベス夫人」で書いたように、

スターリンはショスタコーヴィチのオペラ『ムツェンスク郡のマクベス夫人』を気に入らず、すぐさま共産党の機関誌・プラウダは批判を展開した。

という "事件"(1936)がありました。この結果『ムツェンスク郡のマクベス夫人』は上演不可能になります。このオペラが再演されたのは改訂版の『カテリーナ・イズマイロヴァ』であり、四半世紀後の1963年のことです。

実はヴァイオリン協奏曲 第1番にも類似の経緯があります。この曲は1948年3月に完成しましたが、時を同じくして1948年2月から「ジダーノフ批判」が始まります。これはソヴィエト共産党の中央委員会書記だったアンドレイ・ジダーノフ(1896-1948)が主導したもので、前衛芸術に対する批判と統制を行ったものでした。音楽ではショスタコーヴィチも批判の標的の一人です。このため、ショスタコーヴィチはヴァイオリン協奏曲第1番の初演を保留しました。初演されたのは、ジダーノフ批判がほぼ収まった1955年10月です。曲の完成から7年半後の初演ということになります。オイストラフの独奏、ムラヴィンスキー指揮のレニングラード・フィルハーモニー交響楽団でした。

ちなみに、ジダーノフは第2次世界大戦中のレニングラード攻防戦で、ドイツ軍に包囲されたレニングラードの防衛の総指揮をとった人物です。ショスタコーヴィチの交響曲 第7番のレニングラード初演にも関係があります(No.281 参照)。

『マクベス夫人』と違って、ヴァイオリン協奏曲 第1番が政府から直接批判されたわけではありません。しかし、ショスタコーヴィチは初演をしない方がよいと判断したわけです。現代の我々がヴァイオリン協奏曲 第1番を聴いても、曲の作りとしてはノーマルだし、民族舞踊の要素もあるし、しかも作品として傑作です。初演したところで政府に批判されるいわれはないと思うのですが、当時のソ連の芸術家が置かれていた環境は我々の想像を越えているのですね。

ショスタコーヴィチが初演を取り下げた理由をあえて推測してみると、特に第1楽章にみられる "半音を多用した旋律の進行" だと思います(後述)。なかには、12音が全部現れるパッセージがあったりもする。もちろん、ヴァイオリン協奏曲 第1番は無調性音楽ではありません。れっきとした調性音楽ですが、その範囲で新しい音階(というか旋律の進行の "ありよう")や和声が試されている部分がある。それは芸術家として立派な態度だと思います。

ともかく、このヴァイオリン協奏曲 第1番も『マクベス夫人』のように、「芸術や音楽を一定の型に押し込めようとする独裁政治の圧力」と「新たな作品の創造にかける芸術家の情熱」の間の軋轢や確執に巻き込まれた曲だったわけです。

 DSCH音型 

ヴァイオリン協奏曲 第1番には、ショスタコーヴィチの「音楽的署名」ともいうべき「DSCH音型」が出てきます。ショスタコーヴィチの名前を、ロシア語・英語・ドイツ語・日本語で記述すると、

ロシア語  Дмитрий Шостакович
英語  Dmitri Shostakovich
ドイツ語  Dmitri Schostakowitsch
日本語  ドミトリ・ショスタコーヴィチ

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です。名前のロシア語イニシャル「ДШ」のドイツ語表記は「DSch」であり、この4文字をドイツ語の音名として読んだのが「DSCH音型」です。ドイツ音名では "ミ♭" が "Esエス" ですが、これは "Sエス" と同じ発音です。またドイツ音名で "Hハー" は "シ" の音です(英語音名と違い、ドイツ音名で "Bベー" は "シ♭")。ということで、"DSCH" の音型が "レ・ミ♭・ド・シ" を表すことになる。逆にいうと "レ・ミ♭・ド・シ" という音の並びがあるとすると、そこに隠された "音楽暗号"は、

"レ・ミ♭・ド・シ"
 → D・Es・C・H → DSCH → DSch
 → Dmitri Schostakowitsch

となります。ドイツ音名を元に暗号を作る際には「ABCDEFGHS」の9文字が使えるわけで、英語音名の「ABCDEFG」よりは自由度があり、ここをうまく利用するわけです。

ちなみに、こういった音楽暗号を最初に用いたのがバッハで、『フーガの技法』に "BACH音型" が出てくることで有名です。また、これを大々的にやったのがシューマンで、自分のイニシャルはもとより、元恋人や奥さん(クララ)、架空の女性名までの音楽暗号を楽曲に忍び込ませています。

そのショスタコーヴィチの音楽的署名であるDSCH音型は、交響曲 第10番(1953)の第3・第4楽章や、弦楽4重奏曲 第8番(1960。冒頭から全曲に渡って現れる)など、作品に繰り返し何度も出てきますが、最も早いDSCH音型の使用例がヴァイオリン協奏曲 第1番(1948)なのです。それは第2楽章に出てきますが、楽章の最後になって現れ、それより前は "DSCH音型の変化形" で現れます。また第3楽章のカデンツァでもDSCH音型が回想されます。このあたりは後述します。



ヴァイオリン協奏曲 第1番は4つの楽章から成り、それぞれに "題名" がついています。演奏時間は合計40分程度です。

 第1楽章 : ノクターン
 第2楽章 : スケルツォ
 第3楽章 : パッサカリア
 第4楽章 : ブルレスケ

第3楽章のパッサカリアの後には長大なカデンツァがあり、休むことなくそのまま第4楽章に突入します。


第1楽章:ノクターン


第1楽章には「ノクターン:夜想曲」という名が付けられています。夜想曲(ノクターン、ノクチュルヌ、ノットゥルノ)という名前のついた曲は、普通は独立した楽曲です。ショパンのピアノ曲(21曲。1831頃~1845頃)が有名だし、フォーレもピアノで夜想曲を書いています(13曲。1870頃~1921)。ドビュッシーの「夜想曲」(1899)は管弦楽作品、ドヴォルサークの「ノットゥルノ」(1883)は弦楽合奏ですが(=弦楽4重奏曲 第4番 第2楽章の編曲)、独立曲であることには変わりません。

つまりショスタコーヴィチのように、楽曲の一部の楽章に「ノクターン」と名付けるのはめずらしいのですが、そのめずらしい中にも大変有名な曲があります。ボロディンの弦楽4重奏曲 第2番(1881)の第3楽章は有名な旋律で始まりますが、この楽章が「ノットゥルノ」と題されています。ショスタコーヴィチはロシアの作曲家としての先輩に習い、自分はヴァイオリン協奏曲でと考えたのかもしれません。さらに、マーラーの交響曲 第7番(1904)の第2・第4楽章も「夜曲(Nachtmusik)」との名前があり、関係があるのかもしれません。

そのノクターンですが、特に形式上の決まりはありません。静かで、夢想的で、甘美で、瞑想しているような気分の曲が多い。このショスタコーヴィチの第1楽章もまさにそういう気分に満ちています。

第1楽章は、第1部(提示)、第2部(展開)、第3部(再現)の3つの部分に分けると考えやすいでしょう。提示・展開・再現という「ソナタ形式」の用語を使いましたが、もちろん厳密な形式ではなく、自由に構成された楽章です。4分の4拍子でModeratoの指示があります。

 第1部(提示) 

曲はチェロとコントラバスが奏でる 譜例168 で始まります。この楽想を「主題1A」としておきます。第1主題 とも言えるでしょう。「主題1A」は連続する「符点4分音符+8分音符」の組み合わせが特徴で、このリズムが第1楽章全般に現れます。以下の「数字-数字」は譜例の小節番号です。

譜例168 (1-5:主題1A
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5小節目から、独奏ヴァイオリンが 譜例169 で入ってきます。「主題1A」の変奏ですが、音が引き延ばされ、変形したものになっています。

譜例169 (5-9)
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その次の 譜例170 になると、はっきりと「主題1A」になります。ここはヴァイオリンの G線で演奏され、冒頭のチェロ(譜例168)の1オクターブ上になります。

譜例170 (10-13:主題1A
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さらにその次の14小節では、独奏ヴァイオリンが4つの8分音符を含む旋律を奏でます(譜例171)。これを「主題1B」としておきますが、もちろん「主題1A」の変化形です。この「主題1B」の形も第1楽章の全域に現れます。

譜例171 (14-17:主題1B
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最初に で始まった第1楽章が一気に強まり、この楽章の最初の ƒ になるのが 譜例172 です。この部分は「主題1A」と「主題1B」からできています。

譜例172 (22-25)
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ディミネンドがかかって静かになったあと、クレッシェンドが始まり、譜例173 で2度目の ƒ になります。

譜例173 (38-43)
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51小節の2拍目から新たな主題が出てきます(譜例174)。「主題1C」としましたが、第2主題 と呼んでもよいでしょう。この「主題1C」の後にも「主題1B」が続き、2つが融合して進んでいきます。

譜例174 (51-54:主題1C
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独奏ヴァイオリンが再び「主題1C」を静かに演奏するところになると、第1部が終わります。ここまで独奏ヴァイオリンは休むことなく弾き続けてきました。

 第2部(展開) 

79小節から第2部(展開部に相当)に入ります。その最初が 譜例175 で、独奏ヴァイオリンは弱音器を付けて演奏されます。ここは主題1B」の変奏です。80小節の最初は「シ♭」で、84小節の3拍目の裏にも「シ♭」があります。この2つの「シ♭」の間には12音が全部揃っています。5小節の中に12音が揃うというのは、意図的にそうなっているのでしょう。12音技法ではありませんが、ショスタコーヴィチの新しい試みです。

譜例175 (79-85)
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84小節のシ♭までをドイツ音名(赤色)で書くと(重複は黒色)、"B-G-Ges-Es-D-H-G-Ges-Es-C-Ces-As-G-Es-C-Ces-As-F-E-D-C-H-A-H-C-D-Des-B" となり、"C-Des-D-Es-E-F-Ges-G-As-A-B-H(Ces)" の12音が揃っている。

93小節からは、独奏ヴァイオリンが1弦の「ド」の音を引き伸ばすなか、チェレスタとハープが 譜例176 を演奏します。これと似た部分が交響曲 第5番の第3楽章、Largo にありました。なお 譜例176 は、ここ以前に第1部の終わりの部分でバス・クラリネットの低音で演奏されました。

譜例176 (93-97)
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独奏ヴァイオリンが1弦の高い方の「ド」の音を保持したまま、リテヌートがかかり、ア・テンポで3連符を多用した新たな展開になります(譜例177)。ここは主題1C」との関連性を感じるところです。99小節の最初の「ド」は前の小節から続く音ですが、ここから103小節の最後の「シ♭」までの5小節の間に12音が全部出てきます譜例175 とそっくりですが、展開されている主題が違います。このあたりはショスタコーヴィチの工夫を感じるところです。なお 譜例177 の音の運びは、第1楽章 第3部のコーダの部分で再現されます。

譜例177 (99-103)
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103小節のシ♭までをドイツ音名(赤色)で書くと(重複は黒色)、"C-H-C-A-H-G-A-H-Gis-A-Fis-Gis-F-G-E-Cis-C-A-As-F-E-Es-C-A-As-F-E-Es-C-A-As-F-E-Es-D-H-Es-D-H-Es-D-H-G-As-B" となり、"C-Cis-D-Es-E-F-Fis-G-Gis(As)-A-B-H" の12音が揃っている。

再びリテヌートがかかり、ア・テンポとなるところで、ファゴットが4分の3拍子に変化させた「主題1A」を演奏します(譜例178)。

譜例178 (108-111:主題1A
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これを契機に、弱音器をはずした独奏ヴァイオリンが3連符と重音を多用して音楽を盛り上げていきます。その頂点で演奏されるのが「主題1C」です(譜例179)。譜例174 のときと同じように「主題1B」が続き、第2部のクライマックスになります。第2部はフォルテのまま、次の第3部に入ります。

譜例179 (120-123:主題1C
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 第3部(再現) 

チューバに導かれて独奏ヴァイオリンが「主題1A」(の変化形)を演奏し、第3部(再現部に相当)になります(譜例180)。ここは 譜例170 と同じように G線で演奏されます。このあとにはコントラバスとバス・クラリネットが、第1楽章の独奏ヴァイオリンの出だしの部分(譜例169)を模倣します。

譜例180 (131-137)
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独奏ヴァイオリンによる「主題1C」の再現が続きます(譜例181)。譜例174譜例179 のときと同じように、「主題1B」が伴っています。

譜例181 (142-145)
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リテヌートがかかったあと、ア・テンポとなる164小節からが第1楽章の終結部です(譜例182)。この部分は「主題1C」の変奏で、第2部の 譜例177(12音が揃っているところ)の再現ともなっています。

譜例182 (164-167)
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第1楽章は、独奏ヴァイオリンが1弦の4倍音の「ミ」の音をハーモニクスで伸ばすなか、チェレスタとハープが第2部の 譜例176 を演奏して終わります。



第1楽章は Moderato のゆったりとした楽章ですが、その特徴は独奏ヴァイオリンの旋律が♭や♯、特に♭で揺れ動くことです。次の音は「ソ」かと(無意識に)思っていると「ソ♭」が演奏され、聴いていると、かすかな違和感というか独特のムードを感じ、その感じが持続するなかでまた次の半音下がった音が出てくる、それが連続していきます。これを仮に旋律の「半音進行」と呼ぶとすると、第1楽章は半音進行に満ちています。

そのため、第2部の 譜例175譜例177 のように、12音全部が出てくる旋律の展開があっても違和感はありません。ごく自然に聞こえます。いや、自然などころか、このあたりがまさに聴く人を "のめり込ませる" というか、"しびれる" ところになっています。ショスタコーヴィチはここで新しい音楽のありようを追求したのだと思います。

さらに、半音進行と関係しますが「いつとどまるともしれない独奏ヴァイオリンの進行」も特徴でしょう。たとえば第1部は、第2部に移るまで独奏ヴァイオリンが71小節を弾きっぱなしです。聴いていると無限に続くのではないかとも感じてしまう。ハマるとやみつきになるような雰囲気です。

全体として「静かで、夢想的で、甘美で、瞑想しているような気分」の曲です。思索にふけっている人間の意識の流れを映した感じもあります。


第2楽章:スケルツォ


複合3部形式

第2楽章は「スケルツォ」と題されていて、終結部がついた3部形式になっています。つまり「A B A′ C」の形で、中間部のBは普通「トリオ」と呼ばれます。Cが終結部(コーダ)です。以下、次のように記述します。

◆第1部  = A
◆第2部  = B
◆第3部  = A′
◆終結部  = C

さらに、第1部、第2部、終結部はそれぞれ2つに分かれています。つまり「終結部付きの複合3部形式」です。ここでは、2つに分かれているそれぞれを「前半」「後半」と呼びます。

DSCH音型

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DSCH
最初に書いたように、第2楽章にはDSCH音型が出てきます。但し、完全なDSCH音型は終結部で初めて出現し、それ以前には「変形されたDSCH音型」が出てきます。DSCH音型は、音程で言うと「短2度↑ ・ 短3度↓ ・ 短2度↓」ですが(↑↓は上昇下降の意味)、それが少々違った形で現れます。

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DSCB
まず第1部の後半に現れるのは「短2度↑ ・ 短3度↓ ・ 長2度↓」の形で、これはDSCH音型と違ってピアノの白鍵だけで弾けます(「ミ・ファ・レ・ド」ないしは「シ・ド・ラ・ソ」)。DSCH音型の開始音である「レ」(D)から始めると「レ・ミ♭・ド・シ♭」(ドイツ音名でD・Es・C・B = D・S・C・B)になるので、これを「DSCB音型」と書くことにします。

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DECisH
さらに第3部で現れるのは「長2度↑ ・ 短3度↓ ・ 長2度↓」の形で、これもピアノの白鍵だけで弾けますが(「ド・レ・シ・ラ」ないしは「ファ・ソ・ミ・レ」)、レ(D)から始めると「レ・ミ・ド♯・シ」(D・E・Cis・H)となり、これを「DECisH音型」と呼ぶことにします。

DSCB音型からDECisH音型になり、第2楽章の最後である終結部の後半で "正式のDSCH音型"(=ショスタコーヴィチの音楽的署名)になるというのが、この動機の展開です。実際に聴いていると、この3つの音型は大変に似通ってきこえます。

 第1部:A 

前半

冒頭からフルートとバス・クラリネットがスケルツォのメインの主題である「主題2A」(譜例183)を Allegro で演奏します。変ロ短調の8分の3拍子です。その裏で、独奏ヴァイオリンが「主題2B」(譜例183)を演奏します。これは第2部(トリオ)前半の主要主題となるものですが、この時点では独奏ヴァイオリンが木管の伴奏に回ります。

譜例183 (1-8:主題2A
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譜例184 (1-8:主題2B
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木管による「主題2A」の提示がひと通り終わると、独奏ヴァイオリンが序奏を経て、33小節から「主題2A」を演奏します(譜例185)。その後、この主題が展開されていきます。

譜例185 (33-40:主題2A
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99小節になると独奏ヴァイオリンが「主題2B」をはっきりとした形で演奏し(譜例186)、そのあと「主題2A」が続きます。このあたりにはフォルテシモの指示があり、前半のヤマ場です。

譜例186 (99-106:主題2B
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後半

135小節になると、それまでの変ロ短調(♭5つ)から、嬰ト短調(♯5つ)になり、第1部の後半に入ります。後半の最初は、木管で演奏される「DSCB音型」です(譜例187)。実際の音はDSCBより半音高い「Dis→E→Cis→H」です。DSCH音型とその変化形(DSCB, DECisH)をまとめて「主題2C」とします。

譜例187 (135-142:主題2C - DSCB音型)
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その後「主題2C」は独奏ヴァイオリンでも繰り返されます。162小節の 譜例188 と、177小節の 譜例189 です。曲は疾走感を保ったまま、第2部のトリオへと突入します。

譜例188 (162-169:主題2C - DSCB音型)
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譜例189 (177-183:主題2C - DSCB音型)
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 第2部:B(トリオ) 

前半

普通、スケルツォの中間部のトリオというと、速度を落とした穏やかな感じにして前後との対比を明確にしますが、ショスタコーヴィチは全く逆です。トリオには Poco piu mosso の指示があり、第1部よりさらに速くなります。また、それまでの8分の3拍子から突如、4分の2拍子に変わり、調性は第1部の前半と同じ変ロ短調(♭5つ)に戻ります。

最初は独奏ヴァイオリンの「主題2B」(譜例190)です。「主題2B」は第1部の前半にも出てきましたが(譜例184譜例186)ここで完全な形で提示されます。このような進行でスケルツォ全体の統一性がはかられています。

譜例190 (198-205:主題2B
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後半

トリオの後半は同じ4分の2拍子ですが、ホ短調に変わります。ここでは新しい「主題2D」(譜例191)が木管と木琴で提示されます。これは民族舞踊を思わせる旋律です。この「主題2D」は第2楽章の終結部や、後の第3楽章のカデンツァでも回想され、曲全体の統一感を生みます。独奏ヴァイオリンがこの主題を展開して曲が進んでいきます。

譜例191 (255-262:主題2D
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独奏ヴァイオリンとファゴットの掛け合いのところになると、第2部(トリオ)も終わりです。

 第3部:A′(第1部の再現) 

第1部の 変ロ短調、8分の3拍子、Allegro に戻り、独奏ヴァイオリンが「主題2A」を再現します(譜例192)。

譜例192 (328-335:主題2A
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ここからは独奏ヴァイオリンと木管の掛け合いが始まります。そこにヴィオラなどの弦楽器も加わり、独奏とオーケストラが "協奏" が続きます。「主題2B」が聞こえ、管楽器には「主題2C -DECisH音型」が現れます。369小節まできて独奏ヴァイオリンが 譜例193 を演奏しますが、これはトリオの後半の「主題2D」にもとづきます。

譜例193 (369-376:主題2D
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独奏ヴァイオリンと木管の掛け合いが続きますが、427小節に出てくるオーボエの「主題2C」を 譜例194 に示しました。第1部の後半の「主題2C」は「DSCB音型」でしたが、第3部では「DECisH音型」になっています。ここでの実際の音は「F→G→E→D」です。

譜例194 (427-434:主題2C - DECisH音型)
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主題2C」(DECisH音型)は、449小節からの独奏ヴァイオリンにも現れます。実際の音は「Ces→Des→B→As」です。

譜例195 (449-456:主題2C - DECisH音型)
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独奏ヴァイオリンによる「主題2A」の展開とオーケストラとの協奏は続き、激しい動きやグリッサンドがあったあと、曲はさらに速度を早めて終結部へと進みます。

 終結部:C 

前半

終結部は4分の2拍子、ト短調で、トリオの後半の「主題2D」で始まります(譜例196)。

譜例196 (546-549:主題2D
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後半

さらに進むと8分の3拍子に変わり、独奏ヴァイオリンが「DSCH音型」を強烈に演奏します(譜例197)。実際の音は「As→A→Ges→F」です。ここに至って、ショスタコーヴィチの「音楽的署名」が完成したことになります。なお、「DSCH音型」は第3楽章のカデンツァで回想されます。譜例197 のあと、独奏ヴァイオリンが激しい動きを繰り返すなかで、第2楽章は終了します。

譜例197 (567-574:主題2C - DSCH音型)
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第2楽章は、第1楽章の気分とは全く違った "高速スケルツォ" です。スケルツォは日本語で「諧謔曲」と言うそうですが、諧謔とは "冗談" の意味です。その通り、独奏ヴァイオリンの動きには冗談のような、"おどけた" 感じや "ひょうきんな" 動きがいろいろとあります。こういった曲はショスタコーヴィチが最も得意とするものの一つです。

最後の最後で "DCSH = ドミトリ・ショスタコーヴィチ" が高らかに演奏されます。しかも変遷を重ねてたどり着いた "DCSH" です。この意味は「ショスタコーヴィチはここにあり」ということでしょう。まさにそれがピッタリの音楽だと思います。


第3楽章:パッサカリア


パッサカリアは古くからある3拍子のゆるやかな舞曲です。第3楽章ではまず「パッサカリアの主題」がチェロとコントラバスで提示され、その後に「9つの変奏」が続きます。9つの変奏は、基本的には低音部が主題を演奏し、独奏ヴァイオリンが対旋律を演奏する形ですが、一部、独奏ヴァイオリンが主題を演奏することもあります。

主題と各変奏は、それぞれ17小節から成ります。但し第8変奏は18小節、カデンツァへの橋渡しとなる第9変奏は11小節です。

 主題:1-17 

まずチェロとコントラバス、ティンパニが 譜例198 の「主題3A」を提示します。これがパッサカリアの主題です。それと同時にホルンが 譜例199 の副主題(主題3B)で続き、この2つのパートの掛け合いで主題の提示が進みます。副主題にもティンパニが加わり、荘厳な雰囲気を作り出します。

譜例198 (1-8:主題3A - パッサカリアの主題)
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譜例199 (1-8:主題3B - 副主題)
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このパッサカリアの主題(主題3A)は第4楽章にも出てきます(譜例221譜例224)。

 第1変奏:18-34 

第1変奏において主題はファゴットとチューバが演奏します。それに乗っかってイングリッシュ・ホルンとクラリネット、ファゴットが、コラール風の 譜例200 を奏でます。

譜例200 (18-27)
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 第2変奏:35-51 

主題はチェロとコントラバスに移ります。35小節のアウフタクトから独奏ヴァイオリンが入ってきて対旋律を演奏します(譜例201)。この旋律は最初は「ド」と「レ♭」の半音の間を揺れ動きますが、次第に変イ長調の性格を帯び、変イ音のオクターブの跳躍でそれが明確になります。

譜例201 (34-43)
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 第3変奏:52-68 

第2変奏に続いて主題はチェロとコントラバスにあります。対旋律の独奏ヴァイオリンも第2変奏から連続しています。以降、第6変奏のクライマックスまで、独奏ヴァイオリンは途切れることなく続けて演奏されます。

譜例202 は、第3変奏の独奏ヴァイオリンの対旋律ですが、同時にイングリッシュ・ホルンとファゴットが第2変奏の独奏ヴァイオリンの対旋律を演奏します。この、チェロとコントラバスの主題の上に乗った2種の対旋律の動きは、パッサカリアの第1の聴きどころでしょう。

譜例202 (52-57)
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 第4変奏:69-85 

主題はホルンに移ります。譜例203 は独奏ヴァイオリンの対旋律ですが、同時にチェロとコントラバスが第3変奏の独奏ヴァイオリンの対旋律を演奏します。つまり第3変奏と同じ手法です。そしてクレッシェンドがかかって第5変奏へと続きます。第3・第4変奏において、2つのパートの掛け合いで次第に音楽を盛り上げていく手法は見事です。

譜例203 (69-74)
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 第5変奏:86-102 

主題はホルン、チューバ、チェロ、コントラバスです。その上で独奏ヴァイオリンが演奏する対旋律が 譜例204 です。3小節目からの3連符が連続するところでは、非常に明晰な変イ長調の音階を上昇していきます。パッサカリアの第2の聴きどころでしょう。この高揚の行き着く先は、クライマックスの第6変奏です。

譜例204 (86-95)
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 第6変奏:103-119 

第5変奏までは低音部が主題、独奏ヴァイオリンが対旋律という組み立てでしたが、クライマックスの第6変奏に至ってそれが逆転します。第6変奏では、この楽章で初めて独奏ヴァイオリンが主題を演奏し(譜例205)、チェロとコントラバスが対旋律に回ります(譜例206)。

譜例205 (103-110:主題3A
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譜例206 (103-110)
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 第7変奏:120-136 

第7変奏は第2変奏の再現で、主題はファゴットとチューバです。メゾピアノ・モルト・エスプレシーボの指示がある独奏ヴァイオリンの対旋律(譜例207)は、第2変奏のオクターブ下で、すべて G線で演奏されます。第5変奏から第6変奏にかけての高揚は第7変奏で鎮まり、緊張が緩和されます。

譜例207 (120-128)
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 第8変奏:137-154 

曲は静かになり、チェロとコントラバスがピッツィカートで主題を演奏します。独奏ヴァイオリンが演奏する 譜例208 は副主題(譜例199)の再現です。

譜例208 (137-142:主題3B - 副主題)
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 第9変奏:155-165 

第9変奏は次のカデンツァへの橋渡しとなる部分です。独奏ヴァイオリンだけが主題の変奏を弾きます(譜例209)。ずっと聞こえるティンパニのトレモロは、曲が新しいステージへと進むことを予感させます。

譜例209 (155-160:主題3A
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 カデンツァ:166-284 

パッサカリアのあとのカデンツァは119小節に及ぶ長大なもので、これだけで1つの楽章と呼んでもいほどです。パッサカリアの「主題3B」(副主題)で始まります(譜例210)。

譜例210 (166-170:主題3B
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この主題を出発点として曲は発展していき、重音やハーモニクスも使いながらシンフォニックに進行していきます。途中からアッチェルランドがかかってスピードを速め、「さらに速く」の 譜例211 になります。ここの曲想(このリズムを「主題3C」とします)は、後の第4楽章でも何回か出現します(譜例215 など)。

譜例211 (237-240:主題3C
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このすぐ後で 第2楽章の終結部に出てきたDSCH音型が回想されます(譜例212)。実際の音は、242小節の2拍目から「Cis→D→H→B」 です。最後の B の音が3連符の一部なので分かりにくいのですが、DSCH音型そのものです。合計2回出てきます。

譜例212 (242-243:主題2C - DSCH音型)
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さらに曲が進行し、第2楽章の第2部(トリオ)の後半の「主題2D」(譜例191)が出てくるころになると、カデンツァも終わりに近づきます(譜例213)。

譜例213 (263-265:主題2D
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この「主題2D」を合図に曲の速度は一段と速まり、重音のグリッサンドが4つ弾かれて、そのまま第4楽章に突入します。


第4楽章:ブルレスケ


ブルレスケとは「道化」を意味し、滑稽でおどけた性格の曲を言います。「道化曲」との日本語訳もあるようです。

楽曲の一部の楽章に "ブルレスケ" の名前があることで思い出すのがマーラーの交響曲 第9番(1909)で、第3楽章に「ロンド・ブルレスケ」の題がついています。ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲の第4楽章もロンド形式なので、マーラーを意識したのかもしれません。ちなみに最初の方に書いたように、第1楽章の「夜想曲」も、マーラーの交響曲 第7番(1904)の第2・第4楽章(夜曲)と関係があるのかもと思います。

それはともかく、ショスタコーヴィチの "ブルレスケ" で感じるのは「祭り」の雰囲気です。祭りで人々が激しい動きの踊りを楽しみ、そこに道化が乱入してくる。そういう感じがします。

カデンツァから続く第4楽章は、ティンパニの導入部で始まります。この協奏曲は、ティンパニが要所要所で効果的に使われているのが印象的です。すぐに木管と木琴がこの楽章の主要主題である「主題4A」を演奏します(譜例214)。これがロンド主題で、この主題(の変奏)は以降たびたび現れることになります。

譜例214 (4-12:主題4A - ロンド主題)
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オーケストラがロンド主題を展開したあと、独奏ヴァイオリンがおどけた感じで入ってきて、クラリネットと競演します。そのあとに独奏ヴァイオリンがロンド主題を演奏します(譜例215)。譜例215 の5小節目以降は、カデンツァの「主題3C」(譜例211)と同じ曲想です。つまり 譜例215 は「主題4A」+「主題3C」になっています。「主題3C」は以降の第4楽章に何回か現れます。

譜例215 (45-53:主題4A + 主題3C
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さらに独奏ヴァイオリンは G線でロンド主題を弾きます(譜例216)。これは第4楽章の最初の 譜例214 とほぼ同じです。

譜例216 (64-71:主題4A - ロンド主題)
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独奏ヴァイオリンの展開が続いたあと、今度は新しい「主題4B」が出てきます(譜例217)。シンコペーションがかかったリズムは、民族舞踊のテーマという感じを強く受けます。

譜例217 (90-97:主題4B
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この「主題4B」が展開されたあと、独奏ヴァイオリンにロンド主題が回帰しますが、今度は 譜例218 のように変奏された形です。このあとには独奏ヴァイオリンが「主題3C」を、4弦全部のピッツィカートで演奏するところがあります。

譜例218 (134-141:主題4A - ロンド主題)
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さらに独奏ヴァイオリンによる展開が続きますが、一段落したところで管楽器が新たな「主題4C」を演奏します(譜例219)。この主題も「主題4B」と同じく民族舞踊の感じがします。これは弦のパートに引き継がれ、しばらく管楽器と弦楽器の掛け合いが続きますが、遅れて独奏ヴァイオリンも「主題4C」を模倣して入ってきます(譜例220)。

譜例219 (176-182:主題4C
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譜例220 (215-221:主題4C
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そうこうしているうちに曲は4分の2拍子から4分の3拍子に変わってしまい、突然という感じでクラリネット・木琴とホルンが第3楽章「パッサカリア」の「主題3A」を演奏します。ホルン(譜例221)はクラリネット・木琴の1小節遅れで、ここはカノンになっています。

譜例221 (240-247:主題3A - パッサカリアの主題)
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独奏ヴァイオリンの激しい動きが続いたあとにロンド主題が回帰しますが、今度は3拍子になっています(譜例222)。

譜例222 (257-262:主題4A - ロンド主題)
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3拍子による独奏ヴァイオリンの展開が続いたあと、再び4分の2拍子に戻ってコーダに突入します。Presto の指定があるコーダの最初が 譜例223 です。曲想がここでガラッと変わり、曲の最後が近いことが予感されます。

譜例223 (299-306)
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これ以降、オーケストラと独奏ヴァイオリンは最後までまっしぐらに進みますが、途中、独奏ヴァイオリンが「主題3C」を弾いた直後、譜例221 と同じようにホルンがパッサカリアの主題を鳴らします(譜例224)。

譜例224 (338-344:主題3A - パッサカリアの主題)
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もちろん、それとは関係なくオーケストラと独奏ヴァイオリンは突き進み、「祭り」が最高潮に達して第4楽章が終わります。


曲全体を通して


ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲 第1番の全曲を聴いて思うのは "対比の妙" です。まず第1楽章・第2楽章の「静かで瞑想的」と、第2楽章・第4楽章の「疾走するお祭り騒ぎ」の対比です。

その「静かで瞑想的」な第1楽章と第3楽章は性格が違い、これも対比されています。第1楽章の「夜想曲」は、半音進行を多用した20世紀の作品ならではのものです。一方の第3楽章の「パッサカリア」ですが、パッサカリアと聞いてまず思い浮かぶのはバッハの「パッサカリアとフーガ ハ短調 BWV582」です。ショスタコーヴィチのパッサカリアはバッハへのオマージュでしょう。調性は♭4つのへ短調、ないしは変イ長調をずっと維持し、目立った半音進行はありません。そこで繰り広げられる対位法音楽は、西洋音楽の伝統の再現を強く意識しているはずです。

さらにこの曲は、ヴァイオリンという楽器が持つ幅広い表現力を引き出しています。クラシック音楽では「ヴァイオリン」ですが、同じ楽器を(同等の楽器を)民族音楽に使うと「フィドル」です。第2楽章(スケルツォ=諧謔=冗談)と第4楽章(ブルレスケ=道化)は、祝祭の音楽に使うフィドルを想起させます。たとえばロシアにも影響が大きいロマ音楽のフィドルの使い方です。これはショスタコーヴィチが影響されたという意味ではなく、そこまでヴァイオリンの多彩な表現を駆使しているということです。

この記事の最初の方に「数あるヴァイオリン協奏曲の中ではこれがベスト」と書いた理由の一つは、"伝統的" と "斬新さ" が共存し、また "芸術" と "祝祭" が調和的に一体化しているからでした。


演奏


最後に、この曲の極め付きの演奏(LIVE録画映像)を紹介します。日・場所・演奏者は次の通りです。

◆日・場所:
 2000年11月26日(日)
 サントリー・ホール(東京)
 (2000年 ベルリン・フィル 日本ツアー)
◆オーケストラ:
 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
◆指揮:
 マリス・ヤンソンス
◆ヴァイオリン独奏:
 ヒラリー・ハーン

https://www.youtube.com/watch?v=8HZVQyD9rsY
(2020年5月16日現在のurl)

ヒラリー・ハーン.jpg
2000年11月26日のサントリー・ホールでの演奏会を紹介したベルリン・フィルのサイト、"Berliner Philharmoniker Digital Concert Hall" より画像を引用。ちなみに、ヒラリー・ハーンの誕生日は1979年11月27日なので、彼女の20歳最後の日の演奏である。




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