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No.106 - 食品偽装と格付けチェック [社会]

テレビ朝日系の正月番組である「芸能人 格付けチェック」について、以前に2つの記事で取り上げました。

  No.31 - ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ
No.32 - 芸能人 格付けチェック

の2つです。

2013年(の後半)で日本で大きな話題になった事件に、一流ホテルや一流レストラン・料亭での食品偽装がありましたが、この一連の報道で私は「格付けチェック」を思い出してしまいました。「食品偽装」と「格付けチェック」がどう関連しているのか、それを順に説明したいと思います。


食品偽装事件


食品の偽装は、単に謝って済むような話ではありません。特に「一流」と言われるホテル・レストラン・料亭は、商売で一番大事な信用が大きく傷ついた事件です。振り返ってみると、過去には食品偽装で廃業した料亭があったし(2008年。船場吉兆)、雪印食品は2001年の牛肉偽装事件(外国産牛肉を国産と偽って国に買い取らせた事件)で会社の清算に追い込まれました。

今回の2013年の一連の食品偽装では、痛ましい自殺者まで出たと報道されています。


製造委託先の社員自殺
  京都吉兆ローストビーフ偽装問題

高級料亭の京都吉兆(京都市)からローストビーフの製造を委託されていた「丹波ワイン」(京都府京丹波町)の食肉加工責任者の男性社員(39)が、岡山県高梁市の山中で首をつって自殺をしていたことがわかった。同社は結着剤で固めたブロック肉を使って製造・販売していたことから、京都府南丹保健所から食品衛生法(規格基準)違反に当たると指摘されていた。

府警によると、男性は4人いる肉加工担当者の中で唯一資格を持つ食品衛生管理者で、遺体の近くには遺書のようなものがあった。同社によると、走り書きで「大変なことをしてしまいました。申し訳ありません」と記していたという。府警はローストビーフの問題を苦にして自殺したとみている。

朝日新聞 Web版
2013年12月18日 11時54分

食品加工業の方が亡くなられた日付が不明ですが、記事が配信された時点より一定程度前だと考えられます。また「京都吉兆」と「食品加工業者」の関係にも不明点があります。記事をストレートに読むと、

  食品加工業者は。複数のブロック肉を結着剤で固めた「ローストビーフ」を、単一肉を使った(正しい)ローストビーフと偽って京都吉兆に納入していた。この偽装は京都吉兆の指示によるものではない

と理解できますが、そうなると「京都吉兆の仕入れ責任者、ないしは料理長は、そんな区別もつかないほどの味覚障害だった」ということになります。ないしは「京都吉兆は問題のローストビーフの試食などを一切せず、完全に業者まかせで客に販売・提供した」ということになる。料理や食品の味と品質に徹底的にこだわるはずの「高級料亭」において、果たしてそんなことがありえるのでしょうか。もしそうだとしたら、京都吉兆は食品偽装以上に信用を落とすことになります。

これ以上の詮索はできないので想像で書くのはやめますが、とにかく食品偽装は、料亭・レストラン・食品製造業・流通業などの存続や人の生死にも関わるものであることは確かです。

また食品偽装は立派な犯罪です。2013年10月に北海道警は、中国産ウナギを国内産と偽って販売したとして、札幌のウナギ加工販売業者と東京の食品輸入会社を家宅捜索しました。不正競争防止法違反(原産地を誤認させる行為)の容疑です。これは責任者の逮捕もしくは書類送検につながるはずです。食品偽装は、その内容と程度、悪質度合いによると思うのですが、刑事事件になりうるということです。

今回の一連の「事件」は、偽装が広い範囲に渡っていたことも特徴です。「日本ホテル協会加盟のホテル247カ所のうち、34%にあたる84カ所で虚偽表示があった」(日経産業新聞 2013.12.26)ということなので、(ホテルに限って言うと)ごく一部とは言い難いわけです。

しかし、まじめに「妥当な価格で美味しい」食品を作ろうと努力している食品製造業の方は多いはずだし、一般の料理人・シェフの方々は食材にこだわっていて、中には自ら産地と交渉したりする人もいるわけです。偽装業者によって外食産業の信用が低下したとしたら、大変に残念なことです。

この一連の食品偽装事件に関する「市民の声」が新聞に出ていました。


「許せない偽装」ランキング


2013年12月14日(土)朝日新聞の土曜版に「許せない誤表示・偽装食品 - 日本人の劣化を象徴する事件」と題する記事で、読者アンケートの結果が掲載されました。

このアンケートは、朝日新聞デジタルの会員に登録した人を対象にウェブサイトで行ったもので、2827人から回答を得たとあります。質問は、「誤表示・偽装」と各新聞で報道された食品をリストアップし、それぞれについて「許せない」「許せる範囲」「問題ない」という回答を求めたものです。

No.83, 84「社会調査のウソ」で書いたように、この手の調査は「市民の平均的な意見」ではなく、かなりのバイアスがかかっていると考えられます。この場合のバイアスは、

朝日新聞デジタルの会員(新聞読者の一部)であり、かつ、
社会問題に積極的に発言しようとする人で、
正義感の強い人

が回答している(と予想される)ことです。また、記事には書いていませんが、朝日新聞はかなりの数の偽装食品をリストアップしてアンケートをしたようなので、回答者がすべての食品に答えたとは思えません。「自分にとって関心がある食品・食材」が中心のはずであり(それは許せない!となる)、それもバイアスとして考えられます。

とは言え、このアンケートは正確な市民意識調査を行うことが目的ではないので、許される範囲の調査方法だと思います。結果を分かりやすくまとめると以下のようになります。


許せない誤表示・偽装食品ランキング

順位 票数表示食品代用食品
1位 972票伊勢エビロブスター
2位 902票牛肉ステーキ牛脂注入肉のステーキ
3位 791票和牛外国産牛
4位 678票牛ヒレ肉牛肉の成型肉
5位 590票アワビロコ貝
6位 532票鮮魚解凍魚
7位 499票国産豚外国産豚
8位 495票無添加パン添加物入りパン(増粘剤など)
9位 491票天然の魚養殖魚
10位 489票フカヒレ人工フカヒレ(春雨などで作る)

朝日新聞(2013.12.14)

「代用食品」という表現は新聞記事にはありません。「表示されている食品の代わりに使われた」という意味で、劣っているという価値判断を示すものでは全くありません。


読者の声


記事にはアンケートで寄せられた読者の声も掲載されていました。まず重要な指摘は「誤表示ではなく、作意的な偽装だ」というものです。


読者の意見(1)

誤表示ではなく明らかに詐欺」

誤表示と、法をすりぬけるように発表したのが許せない」

明らかな詐欺行為で絶対に許せない。刑事罰を与えるべきだ」

朝日新聞(2013.12.14)

「誤表示というのは嘘であり、作意的な偽装だ」というのは全くその通りです。ある学者の方が別の新聞で、明快に次の主旨の解説をしていました(誰だったか忘れてしまいました。すみません)。


誤表示か偽装かを見分ける方法

誤表示か偽装かを区別するのは簡単である。

そのレストランで、正しく表示されていた食品を除き、
  A:安い食品を高い食品と表示したもの
  B:高い食品を安い食品と表示したもの
の数を調べればよい。

AとBが(ほぼ)同じなら、誤表示である。

しかしAだけがあって、Bがないとしたら、偽装である。


今回の一連の事件の場合、AだけがあってBがない(安い食品を高い食品と表示した例しか出てこない)のだから「偽装」です。偽装ではない、誤表示だと主張したいのなら、レストランの全メニューを調べて、Aの数 = Bの数(ほぼ同じ)を証明すればよいわけです。「誤表示」を発表したレストランやホテルは、恥の上塗りをしないように全てのメニューをモレなく調べたはずだから、AとBの数の把握は簡単にできるでしょう。それが出来ない以上(それをしない以上)、偽装・詐欺です。

「誤表示」が嘘であることを象徴するような記事がありました。許せない食品偽装ランキングで1位になった伊勢エビの偽装ですが、あるホテルは「伊勢エビとロブスターは同じ種類だと思っていた」と弁解したそうです。こんな嘘が通用すると思っていること自体「哀れみ」さえ感じます。「伊勢エビとロブスターは同じ種類のエビ」と思っている料理人・仕入れ担当者は皆無のはずだからです。

読者の声で多かったのは、こうまでして儲けに走る人たちのいやしさです。


読者の意見(2)

卑しい、ゲスという言葉を知らないのか」

もう何もかも信じられないという思いがする」

もうけ第一で消費者を無視した行為」

そこまでしてもうけなければならないのか」

日本には『一流』がないことが分かった」

『商人道徳』は死語なのか。ああ、恥ずかしい」

談合でもしていたのか? 命に関わる『偽装』だけは勘弁してほしい」

消費者をバカにしている。このような大人が多く、子どもたちの教育が心配だ」

朝日新聞(2013.12.14)

「日本には一流がない」「商人道徳は死語」などの意見は、偽装したホテル・レストランが少数派だったことを考えると、そこまで言うのは明らかに間違いです。記事の見出しである「日本人の劣化」も同様です。しかし読者の「いきどおり」は分かります。要するに「客に対する裏切り行為」「詐欺行為」であるわけです。読者の意見に

誤表記や偽装があっても、安いものを安く売れば問題は生じない」

というのがありましたが、的を射ています。表示が違うのはよくないが、「安いものを安く売る」ということで最低限の商道徳は守られているからです。



ここまでの新聞記事は納得だし、異論は全くありません。しかし、この記事を含む一連の食品偽装の報道や記事を見て感じるのは、大切な視点が欠けているということです。それを以下に書きます。


代用食品の視点が必要


一連の偽装事件で一番迷惑を被ったのは、代用にされた食品でしょう。たとえば「許せない偽装食品ランキング」の

・2位: 牛脂注入肉のステーキ
・4位: 牛肉の成型肉

です。いわゆる「加工肉」ですが、これらは本来「安い肉を美味しく食べる工夫」のはずです。ハンバーグステーキもそうです。くず肉やスジ肉を挽き肉にし「つなぎ」を入れて成形してステーキ状にするのは、安い肉を美味しく食べる、ないしは貴重な牛肉を余すことなく使う工夫です。現在のハンバーグステーキは一種の調理方法になっていて、あえて高級肉を挽き肉にすることもありますが、原点は肉をおいしく食べる工夫でしょう。

3位の「外国産牛」も、その品質が和牛より劣っているとは必ずしも言えない。No.98「大統領の料理人」で「神戸ビーフ」がおいしい肉の代名詞と使われていることに象徴されるように、和牛の品質の高さには世界でも定評があるのは確かです。しかし、たとえばオーストラリアには日本の消費者の好みに合わせた牛肉生産をやっている畜産家がいます。放牧での肥育をやめて穀物肥育に変えたりしている。「外国産牛」を否定することはありません。「農畜産物は地産地消であるべきで、だから和牛を選ぶ」という意見は正しいと思いますが、それは別の問題です。

代用にされた食品は、安価で品質のよい(美味しい)ものを消費者に提供しようと生産者や流通業者が努力をした結果の食品が多いはずで、報道もこのあたりを強調すべきでした。


ほとんどの人は食品偽装が分からない


2013年の一連の食品偽装で分かった大きな点は

  ほとんどの人は、食べても食品偽装が分からない

ということです。お店にクレームを言う人、ネットでクレームのコメントをつける人がほとんどなかったからこそ、店側も安心して「偽装」を続けられたのでしょう。

「食べても食品偽装が分からない」のは何故かを考えてみると、もちろん料理を出す「店」を信用していたということでしょう。「偽装」など思ってもみなかったと・・・・・・。しかし、信用以外の理由が幾つか考えられます。

クルマエビ.jpg
クルマエビ

クマエビ.jpg
クマエビ

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ウシエビブラックタイガー

日本近海に生息するクルマエビ科の大型エビ。ちなみに、最近養殖が盛んなバナメイエビは東太平洋(メキシコ付近)が原産である。原色甲殻類検索図鑑(北隆館 1982)より。
第1に「表示食品」と「代用食品」の味にほとんど差がないケースがあるはずです。たとえば、「許せない偽装ランキング」のベストテンには登場していませんが、高価なエビであるクルマエビです。

一連の食品偽装報道の中で、「クルマエビ」と表示された料理・食品に使われていたのが、実際は、

クマエビ
ブラックタイガー
バナメイエビ

などだったという報道が随分ありました。しかし、これらはすべてクルマエビ科に属する大型エビです。姿・形は別にして、本当に味に有意な差があるのでしょうか。「味」というのは、調理され、料理として出されたものの味という意味です。

2013年12月のNHKの朝の情報番組(2013.12.22)で「クマエビ」を取材していました。クマエビは鹿児島では比較的ポピュラーな食材のようで、値段はクルマエビの6割程度です。取材の中で「クマエビはクルマエビよりおいしい」と断言している人の声を紹介していました。味覚には個人差があるので一般化はできませんが、そういう意見もあるということです。

第2に、料理は「食材+調理技術」を味わうものであって「食材」だけを味わうものではない、ということです。料理人やシェフは安価だが少々味に難がある食材でも、レシピの工夫で美味しくしてしまう。それこそがプロです。誰が食べても美味しい食材を美味しく調理するのなら、料理人の腕の見せどころがない(少ない)というものです。

第3に、Aという食材を認識できるのは、Aでないものを認識できるから、という原則です。大げさに言うと人の認知能力の問題です。

「許せない偽装ランキング」で1位の伊勢エビですが、伊勢エビの「味」を認識できるのは、「伊勢エビでない海老の味を認識できていて、伊勢エビと区別できる」のが条件です。仮に「伊勢エビの刺身」と称して実は「ロブスターの刺身」が出てきたとき、ロブスターの刺身(ないしは伊勢エビ以外の刺身)を食べたことがない人には判別が困難だと思います。そういう私自身、「ロブスターの刺身」を食べた記憶がありません。ロブスターは、蒸して(あるいは茹でて)、身をほぐして、しかるべきソースで食べた記憶しかない。伊勢エビの偽装としてロブスターの刺身が出てきても分からないのではないか。それとも、伊勢エビとロブスターは、生で食べると明らかに違うものなのか・・・・・・。こういう疑問が出てくること自体、違いが分からない証拠だと思います。

調理されたときは、生の味とはまた違います。食品偽装事件でロブスターを伊勢エビと偽装したのは名鉄グランドホテルで、その料理はテルミドール(エビを半身にして“グラタン風に”仕上げた料理)でした。テルミドールのようにオーブンで加熱調理したとき、伊勢エビとロブスターはどう違うのか、はたして区別できるのでしょうか。

伊勢海老とロブスター.jpg
伊勢エビとロブスター。「ホット・ロブスター」のホームページより引用( site : www.hotlobster.jp )



  ここで一般化して考えてみると、世の中には食品偽装にかかわらず、本物の代わりにその代用物(偽物)を使った詐欺がいろいろあるわけです。こういった詐欺が成立するための条件は、

  本物と偽物の差が少ない

ということです(あたりまえだけれど)。偽造紙幣、偽ブランド品など、違いを教えられてよく見ないと分からない。偽ブランド品を満足して使っている人も多い。絵画などは専門家でも判断に迷う偽作(多くはプロの偽作者による)があります。テレビ東京系の「なんでも鑑定団」がバラエティー番組として成立する一つの理由は、まさに「素人では、本物と偽物の区別がつきにくい」という事実です。

もちろん「冷静に判断すれば、素人でも本物と偽物の区別がつくケースもあります。しかしそのような場合には、

  本物と偽物の区別がつかない程度に「人間の認知能力を低下させる仕掛け・罠」が仕組まれている

わけです。振り込め詐欺が成立するゆえんです。不当に高額な商品の訪問販売とか、結婚詐欺とか、世の中にはいっぱいあります。もちろん偽物を販売する店の「ブランド」も「人間の認知能力を低下させる仕掛け」として働く。

結局のところ、食品偽造事件も、こういった一般的な「詐欺の原理」にのっとっているということでしょう。



ほとんどの人は食品偽装が分からない理由として、「(ほとんど)味に差がない」「調理技術」「認知能力」の3つをあげましたが、しかしもっと本質的な理由があると考えられます。それは、ほとんどの人は、食品を舌ではなく「情報で」判断しているということです。


ほとんどの人は食品を「情報で」判断する


2013年の一連の食品偽装で分かったもう一つの大きな点は、多くの人は自分の舌でおいしさの判断をしないということだと思います。つまり、

食品を出す店のブランド(店の名前、その店が入っているホテルの名前など)で、食品のおいしさを判断する。

食材・食品の名前を見て、それが高級という情報が(暗に)ついているから、おいしいと感じる

ということなのですね。

例をあげますと、シャンパンと偽ってスパークリング・ワイン出したというホテルがありましたが、シャンパンを飲んで「さすがシャンパン、おいしい」と言うのは「シャンパンという情報」によるのだと思います。フランスのシャンパーニュ地方で醸造されるスパークリング・ワイン(発泡性ワイン)だけがシャンパンを名乗れるわけですが、(今となっては)特殊な作り方をしているわけではなく、スパークリング・ワインの一種であることは間違いない。シャンパンはブランドを守るための品質管理が徹底しているからハズレがないということは確かに言えると思います。それは明らかなメリットです。しかし一般論としてシャンパンだけの特別な品質があるとは思えません。

私が一番美味しいと思うスパークリング・ワインは、シャンパンのあるブランドですが、このブランド以外のシャンパンは、フランスの他の地域やスペイン、イタリア、カリフォルニアなどの発泡性ワインと比べても一般的な差があるとは思えないのです。あくまで「差は、銘柄による差」であって、シャンパンかそうでないかの違いではない。



シャンパンは一つの例ですが、ここまで書いてくると、No.32「芸能人 格付けチェック」に似てきたことに気づきます。No.32 の最後に書いたのは以下の2点でした。

高級品と普及品(の上位クラス)の差は、意外にも少ない(ことがある)。特に、値段の差ほどの差はない。

高級品を味わってみて(鑑賞してみて)素晴らしいと思うのは、それが高級品ということになっているから、つまり高級品だという情報がくっついているからである。

これを仮に「格付けチェックの原理」と呼ぶことにします。

「芸能人 格付けチェック」に出題される高級品は、それが食材だとすると、普通の人はめったに味わったことがないような「超高級食材」でした。たとえば 100g で1万円する隠岐牛(No.31 の最後の方)などです。それに対して今回の「事件」で偽装された食品は、一般の人が食べる食品です。そこが明らかに違うのですが、「格付けチェックの原理」は同じように働いていると思えます。

No.32「芸能人 格付けチェック」では

  わずかな差を拡大して感じさせるのは蓄積された文化の力であり、それは大切である

という主旨を書きましたが、それは伝統が生み出した「超高級品」だからこそ言えることです。食品偽装事件は一般の人も口にする食品の偽装であって、そんなことは言ってられない。

結局、食品偽装事件の教訓をまとめると、

表示食品と代用食品の差は僅かである(ことが多い)。

我々は安易なブランド(食品、食材、店)信仰をやめ、自分の舌で味や品質を判断すべきである。

安易なブランド信仰は、食品・食材の価格高騰を招き、偽装(詐欺)の温床にもなりかねない。

ということだと思います。食品偽装事件は、消費者自身が、自ら騙される下地を作った(という面が多々ある)のではないでしょうか。さらにマスメディアがそれを煽った・・・・・・。我々は「情報」を味わうのではなく「食材と料理」を味わうべきであり、この「事件」を契機にそのことを心に留めておきたいものです。
続く


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